日本列島
岩村昇先生の講演(東海農村医学会)—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県地域保健課
pp.935
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206439
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6月14日,第19回東海4県農村医学会(会長 星野睦夫氏)が岐阜市において催された,本学会は昭和30年代から毎年実施されてきており,岐阜,愛知,三重,静岡の4県の厚生連所属の医療機関従事者が中心となって運営されている.会場も各県回りもちである.一般演題は16題で,2,3のフィールドにおける検診や健康調査を除き,大多数は日常の病院内での診療活動にもとづくものであった.会員の大半が病院従事者であることから,この実態はやむをえないが,地域と一体となったフィールド活動の成果のより多くの報告を今後期待したい.
本学会のメインである特別講演として,岩村 昇教授(神戸大医学研究国際交流センター)の講演「わたしのネパール,わたしの医療」が催された.ネパールの現地での20年にわたる氏の経験や人生観は,ともすると物中心の世相に流されやすい我々にとって,深い反省や物質主義から抜け難い焦躁感を呼び起こしたように思われた.ネパールの子供達は毎朝眼ざめる時まず何を見るか.それは,はるかにそびえ立つヒマラヤ山脈である.日本の子供達は何をみるか.
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