特集 第21回社会医学研究会総会報告
要望課題105〜109抄録
山下 節義
1
,
小栗 史朗
2
1奈良県立医科大学衛生学教室
2名古屋市千種保健所
pp.124-128
発行日 1981年2月15日
Published Date 1981/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206247
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105.老人の生活と健康の援助と公的責任
■一般施策と特殊施策との間隔の問題
現在の公的責任による社会的援助は,国民全般を対象とする一般施策と,患者や生活困難者などを対象とする特殊施策とによって構成されている.しかし,老人の援助ニードは,そのどちらの施策でも満たされないことが多い.たとえば,生活維持のために働く必要のある老人の就労問題,老化によってヘルスケアのニードを生じた老人の援護,家族と同居しつつも孤立化した老人への対策などにおいては,両者の間隙にあって公的責任が果たされない.
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