日本列島
基幹病院における医師師労働環境—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県衛生部地域保健課
pp.663
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206164
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地域の医療体制の中で2次医療を受け持つ適切な病院の存在が不可欠であることは,いうまでもない.いわゆる2次病院が十分な機能を発揮するためには,医療施設の充実のほか,医療従事者の適切な労働環境も重要である.岐阜大学医学部では公衆衛生学習として,専門3年生が毎年数カ月にわたり,各種のテーマで実地調査に取り組んでいる.54年度の学生実習の1つとして,1グループ(8人のメンバー)が岐阜県内の3総合病院の医師百数十名を対象に,勤務状況等を調査し報告している.対象となった総合病院はすべて公立であり,地域の2次病院として重要な役割を担っており,一般医療機関の信頼も高く,紹介患者も多い.
主な調査結果は,次のとおりである.①7割以上の医師が1人当たり10人以上の入院患者を受け持っており,その診療に毎日2時間以上を費やしている.②6割近い医師が外来を週3回以上受け持っており,その大半が1日当たり40人以上の外来患者を診療している.
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