調査報告
フローボリューム曲線による呼吸機能の研究(第4報)—自動車路傍住民検診3年間の成績
小松 五郎
1
,
宍戸 昌夫
2
,
杉田 暉道
2
,
小城原 新
2
,
村林 博志
2
,
市川 誠一
2
1横浜市旭保健所
2横浜市立大学(医)公衆衛生学教室
pp.437-440
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205867
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Ⅰ.緒言
わが国の自動車の激増に道路の整備が追いつかず,殊に都市計画が未完成な人口急増都市では,その一部で著しい渋滞をきたし,道路傍住民の呼吸器に悪影響を与えている.筆者らは第3報1)として,準工業地域住民と道路傍住民とのフローボリューム曲線による呼吸機能とその他の集団検診成績を比較検討し,その結果,準工業地域住民には比較的中枢側の気道障害を認め,自動車路傍住民には比較的末梢側の気道障害と胸部レントゲン写真で末梢血管萎縮像および結節線網影を認めたことを報告した.生体の機能障害については一時期の低下をもって環境汚染の影響と結論することは困難なので,3年間継続して調査・研究し,若干の所見を得たので報告する.
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