日本列島 スポット
住民にも医学知識を
前田 信雄
1
1国立公衆衛生院
pp.188
発行日 1978年3月15日
Published Date 1978/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205580
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「アメリカ公衆衛生学会雑誌」1977年9月号に寄せられた読者からの手紙の内容である.筆者はマイアミ医学校の講師K.C.シェルである.
今日,医療関係の専門職には非常にたくさんの情報が入り,また使われている.その情報処理についてのいろいろな技術や設備も大変進んでいる.例えば,メドラースといわれる医学図書館システムを通じてその医療情報の提供がある.これらに関連して筆者は,消費者に対して,もう少しはっきりした形の情報提供ができないかという問題を提起している.現在われわれの周りには,実際に使える保健や医療,あるいは予防に関する情報をどこからどういう形で手に入れたらいいか,必ずしもはっきりしていない.そういうシステムができていない.そこで公衆衛生情報システムというのを作る,一つの提案が寄せられた.発想の基になるのは,現在専門職に提供されている各種の医療情報である.したがって,一つは,まず消費者に対して医療情報を提供する医療図書司を導入する,という考え方である.医療情報司つまりメディカル・ライブラリアンは,医学図書館に,あるいは一般の公共図書館に勤務する.住民は医学・医療に関するものであれば,彼または彼女を通じてリクエストするというシステムである.
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