特集 ヘルスマンパワー
地域保健のためのヘルスマンパワーの増強—公衆衛生看護
松野 かほる
1
1国立公衆衛生院衛生看護学部
pp.693-698
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205088
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はじめに
現在の公衆衛生看護活動は終戦直後の混乱した社会情勢や最悪な住民の健康状態に対する危機感から,それが看護の機能であると否とを考えるいとまもなく,看護以外の雑多な業務までも背負いこんで懸命に働いてきたことに端を発して,その混乱した状態が落着いた後でも,保健所が衛生行政の第一線機関として発展し,業務が拡大されていくにかかわらず,それらにかかわる職種や人員の整備が伴なわなかったため,その多くを保健婦がカバーしたという経過を辿り,それが習慣となって現在にいたっているといえよう.そこで公衆衛生看護のマンパワーに関する検討では,まず公衆衛生活動全体に目を当て,その一翼をにない,地域にある看護ニードを満たす機能をもつものであるという見地に立って考えなければならないと思う.
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