特集 老人健康診査
老人保健行政
苫米地 孝之助
1
1厚生省社会局老人保健課
pp.582-586
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204716
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老人福祉法が制定されてから本年で丁度10年になる.老人福祉はその基本的理念として同法第2条に「老人は多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として敬愛され,かつ,健全で安らかな生活を保障されるもの」となっており,その理念にもとづいて昭和38年から老人健康診査が,48年から老人医療費支給制度が実施されている.
また,法律によらない予算措置として昭和45年から老人性白内障手術費の支給事業を,47年から在宅老人機能回復訓練を実施しているが,老人保健課の事業は以上4つの業務に過ぎないので老人保健行政を課の業務にしぼればこれだけになってしまう.しかし老人保健を本格的に取り上げるとするとやはり健康増進から予防医療,リハビリテーションまでの一貫した体系を考える必要があり,その観点を是認すれば老人福祉課など他の社会局の行政や医務局,公衆衛生局など厚生省全般にわたることになる.
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