特集 公衆衛生学の総合科学的深化
近接諸科学からの更なる批判と助言を—公衆衛生学の総合科学的深化
兵藤 矩夫
1
1北海通衛生部保健予防課
pp.115-116
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204621
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札幌医大三木教授司会の下に田中恒男,関清秀菅原秀人,辻井達一,井上力太,黒田知篤の6氏による講演が15〜20分ずつ行なわれたのであるが田中氏を除いて全員が地元北海道内の学者であった.このことは北海道で行なわれた全国学会としても珍らしく,異色の人選であったが各講師ともに非常な熱意を持って準備し,数回の打合せ会にも毎回ほとんど全員が参集するなどこのシムポジウムに評価が寄せられるとするならばその功はもっぱら講師に帰せられるべきであろう.
このシムポジウムのために企画運営委員会はテーマの決定までに3回,演者の決定までに2回,演者の打合せ会4回合計9回の打合わせを行なっている.この間,近接諸科学からの演者の最も苦労されたことは,公衆衛生に関しては概念的には知識を持ち合わせてはいても,公衆衛生学とはそも何であろうということであった.岡田会長と田中恒男氏から初回の演者打合せ会に十分に時間をかけた説明がなされ,主司会者の三木氏が演者と公衆衛生学との橋渡しに一方ならぬ努力をされたことをお伝えしなければならない.
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