資料
自動血圧測定装置とRiva-Rocci型血圧計による測定値の比較
熊倉 真
1
1新潟県新発田保健所
pp.639-641
発行日 1971年10月15日
Published Date 1971/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204364
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はじめに
近年,脳卒中予防対策の一環として,血圧測定の集団的に実施される機会が多くなってきた.集団検診では,「異常」と「正常」を定性的画一的に判定することがしばしばなので,測定値の正確度そして客観性が要求されることになる.血圧は,検者側条件,被検者側条件,環境条件によって変化することはいうまでもない1,2).秋山・他は5人の検者により「血圧同時測定による検者間の読みの差3)」すなわち,検者側条件による誤差の検討を行なった.それによると,最高血圧では,5人のあいだの読みの差の平均が5.8 mmHg,その標準偏差3.6mmHg,最低血圧の差の平均は7.0 mmHg,標準偏差は3.5mmHgであった.
このような検者側条件や環境条件のあるものによる読みの相違は,測定過程を自動化することにより除くことが可能である.また,他の臨床検査同様,医師以外の者による測定を可能にすることができる.
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