特集 ビル・地下街—新しいコミュニティー
清掃とゴミ処理
武藤 暢夫
1
1関東学院大学工学部・建築設備工学
pp.532-534
発行日 1968年12月15日
Published Date 1968/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203788
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はじめに
"清掃とゴミ処理"―あたえられた表題であるが,ここでは"汚水の取り扱い","ごみの取り扱い","ビルクリーニング"という立場にわけて述べてみたいと思う。ここに"取り扱い"ということばを出したのは,収集・運搬・処理・処分などを広く含めて表現したわけで,単に"しまつ"するということでなく,しまつする過程が大切だという感覚があるからである。また,ビルクリーニングということばは,昭和40年度厚生科学研究の第3分科会がいろいろ考えてたどりついたことばである。清掃ということばもまぎらわしいし,掃除というのもイメージがちがうし,とりあえずこのような表現になった。
この稿で扱う汚水とかゴミとか,またビル機能を含めた美観保持とかは,改めてビル管理の立場に立ってとりあげようとすると,ことばにもあるいは内容や範囲にも,いくつか整理しておいたほうがよいものがある。それは,従来の都市清掃からくる感覚,あるいは家庭や勤め先の自室の掃除からくる連想,それにも増して初期のビル管理作業の代表例ともいうべきゴミ集め,あるいは,床洗い,まれには机のなかのゴキブリ退治などからくる個々のイメージを,これからのビル管理態勢に発展的に結びつけていく過程として必要なことであろと思うからである。
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