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自動車運転免許と医師の診断書—警察庁案と日本精神神経学会の反対
大谷 藤郎
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1厚生省医務局医事課
pp.120-121
発行日 1967年2月15日
Published Date 1967/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203419
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警察庁の案
昭和42年もおし迫った12月6日,警察庁交通局は最近激増している交通事故の防止対策として,精神病の運転者をなくするため,運転免許申請や更新のさい医師の診断書提出を義務づける。また指定自動車教習所での路上教習を義務づける。このために,道路交通法施行規則を1月に改正,4月から実施の予定という案を発表した。
このことは翌7日の朝日,毎日などの各朝刊に,「精神病の運転者締出し――診断書を出させる」「精神病者にハンドルを渡さない――免許に医師の診断書」などのはでな見出しで大きくとり扱われた。最近の交通事故の激しさは世人の頭を痛めている問題であるから,この記事は多くの人々の関心を集めたことはまちがいない。
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