論叢
保健所活動は果して夜明け前か—8月号・座談会から
長浦 小一郎
1
1保原保健所
pp.555-556
発行日 1964年10月15日
Published Date 1964/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202903
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公衆衛生の未来を語るにふさわしい諸先生方の御意見を承わり,公衆衛生の第一線ともいわれる保健所職員にとって,きわめて興味深く読ませていただきました。近年,保健所活動のたそがれなどという声をきくたびに,どこの国の保健所のことかと思いたくなるほど,私たちの周囲は仕事でいっぱいです。だからたそがれとか壁ができたとかいわれるのかもしれません。私は所長として当所に赴任して8年目,管内は人口10万余の農村地帯で,保健所所在地からは,県都福島市は車で約20分のところにあります。職員は34名で,医師は所長のほか,昨春医師となった若い男医が1人です。さて本論の座談会の内容に入りますが,保健所活動の今後の問題点としてとりあげた保健所医師不足の問題,整理していい保健所の仕事,保健所長は医師でなくてはいけないか,この3点について私見を述べ,読者諸氏の御叱正を賜われば幸甚であります。
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