原著
某離島における高血圧者の3カ年連続心電図検査成績
菅野 巌
1
,
佐藤 光三
1
,
蓮池 照夫
1
,
佐竹 央行
1
,
片倉 康博
1
,
小島 武雄
2
1東北大学抗酸菌病研究所
2塩釜保健所
pp.281-284
発行日 1963年5月15日
Published Date 1963/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202669
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緒言
本離島は宮城県塩釜市所属の浦戸島(人口約2,000人)で塩釜市より海路30分ないし60分をへだてた四つの小島よりなる。私達は昭和35,36,37年の3カ年にわたり本地区の一般住民検診の一環として35歳以上の者について血圧測定,検尿,血清梅毒反応,さらに高血圧者に対しては心電図検査を施行し,異常所見者を要注意要治療群に分け,市および保健所を通じ毎月1回保健婦を派出し,爾後指導,食餌,生活指導を行ない健康管理を続けて来た。高血圧者の管理成果についてはすでに日本内科学会東北地方会1)2)で報告したが,今回は特に高血圧者の心電図成績を中心に報告する。本島住民の一般住民検診受検率,血圧検診受検率は3年連続90%内外,心電図検査受検率は70%内外であったが学校,職場の場合と異なり一般住民検診においてかような高率の受検率を保持し得たことは関係者の並々ならぬ協力の賜であつた。
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