原著
高血圧の統計学的観察(第2報)—中学生の血圧について(その1)
古川 三雄
1
1岩手県国保直営晴山診療所
pp.460-463
発行日 1959年7月15日
Published Date 1959/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202168
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I.はしがき
近藤1)および中沢2)は青少年における高血圧の発生は遺伝素質と密接な関係があると述べており丘3)も家系における遺伝の濃さが若年性高血圧の発生頻度に関係があるといつているが,果して,若年者の高血圧は,遺伝的要素のみによつて決定づけられるであろうか。身体的要素ならびに生活環境はどの程度影響するであろうか。
わたくしは,このたび,高血圧者の発生頻度の比較的高いと思われる東北の一農山村において,中学生207名(うち男96名,女111名)の血圧を測定し,身長,体重,比体重および1分間の脈搏数との関係を追及したので報告する。なお,遺伝と生活環境が血圧に及ぼす影響については,第3報において報告する予定である。
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