原著
ヒドラジドによる有珪肺者における結核予防に関する研究
吉田 寿三郎
1
,
渋川 陸雄
2
,
野島 清
2
1国立公衆衛生院
2足尾鉱業所病院
pp.539-541
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202031
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珪肺をもつ者は結核が合併し易く,その予後はよくないと云われている。
F社A鉱業所における業務上認定珪肺患者につき,その経過を公表する許しを得たが,ここに昭和22年以降最近にいたるまでの全患者を療養開始歴年別に分類すると第1表の如くである。これを見るに,療養開始を時既に結核を合併するものは78%で,珪肺症のみで療養を始めたものもその経過中に結核を併発する例が多かつた。また,今日認定珪肺患者の30%が死亡している。
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