特集 健康教育と公衆衞生教育
総説
学校健康教育の現状—その反省と批判
上庄 洋
1
1東京都板橋保健所
pp.38-40
発行日 1956年11月15日
Published Date 1956/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201751
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.健康教育の占める位置
厚生省の楠本氏によれば健康教育とは学校衛生教育のことであり,一般社会衛生教育に対する言葉であるといわれる。およそ公衆衛生思想の普及向上には,衛生教育が不可欠の手段であることは論をまたないが,その対象とするところを大きくわけると2つに分類することができる。その1つは一般社会人,例えば家庭の主婦,或は個人で農,工,商,業を営む人達がこの部類に属する。第二が会社,事業場,学校,其他之に類する施設等で,いわゆる一定の組織に属する人達。健康教育は,この第二分類中の学校における衛生教育をいうのであつて,対象は学童並びに生徒であることは,いうまでもない。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.