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昭和26年度における保建所事業成績について
石田 保廣
1
1厚生省大臣官房統計調査部
pp.18-21
発行日 1953年3月15日
Published Date 1953/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401201181
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戦後,衞生行政の中心が保健所に移り,公衆衞生の中核として保健所が発足して以来保健所数において増加し,昭和26年10月には742と増加し又施設の内容,職員数の増加,運営法の改善等が行われ,年々保健所事業成績の向上がみられた。したがつて公衆衞生への努力の1種の指数として保健所の事業成績を観察することは重要なことであるので今回は昭和26年保健所事業成績年報の数字を利用して,これに簡単な解説を加えてみたい。
第1表に昭和26年における保健所事業成績件数の1カ月保健所1カ所についての平均件数を示し,比較参考の為に前年のそれもあわせて記した。前述の如く,保健所事業成績は昭和22年まではぐんぐん伸びて,前年の成績と比較すると,常にいちじるしい増加がみとめられているが,昭和26年においては昭和25年のそれと比較すると,必しもその件数においては向上していない。即ち特に減少のいちじるしい項目は医療社会事業取扱い件数,予防接種人員,性病接触者調査件数,食品及乳肉衞生等であり,増加の著明な項目は保健婦家庭訪問件数である。健康相談件数及び集団検診件数においては結核に関するものの増加がみられたが,妊産婦,乳児に関するものは減少している。
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