特集號 第6回日本公衆衞生學會
一般演説
加藤 光德
1
,
竹内 英一
1
,
金井 淸志
1
1長野縣衞生部
pp.15-112
発行日 1952年2月15日
Published Date 1952/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200993
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第1會場
第1日
101)長野縣における結核患者の一齊調査について(第1報)
現在結核患者數把握の方法としては發生屆と死亡時の人口動態調査表によつてわかるようになつており,又年間死亡者數の約10倍を推定數とされているが近時豫防醫學並に結核治療醫學殊に化學殊法外科療法の進歩によつてこの1〜2年急激にその死亡數の減少を來し且つ又未だ發生屆も仲々勵行さ泊ない現状であり,その發生状況は從來の方法を以つてしては把握が困難且つ不正確であると考えられるにいたつた。加うるに結核患者の發生,治癒,死亡更に之に伴う患者の集積等の動的變化を完全に把握することこそ結核豫防行政の根本であり,特に本年は新しく結核豫防法の施行された年でもあり,各保健所における結核患者臺帳整備こそ新結核豫防法施行の第一歩であることを考え,縣下一齊に結核患者の實態調査をなすことを計畫し,本年度はその第1回目として本年1月に基礎的粗調査をなし,次で6月1日一齊に患者の實態調査をなして一應その目的に沿うところの成績が得られたから報告する。
1.6月1日現在縣下の結核患者數は約11667名にして本縣人口萬對56名である。
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