主張
今後の行政改革
野津 謙
pp.146
発行日 1951年10月15日
Published Date 1951/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200925
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國民體力の向上を目指して,昭和13年に厚生省が創設せられて以來,我が國の厚生行政は著しく進展し,殊に終戰後進駐軍の指導を得て,公衆衞生方面に非常な努力が拂われた。都道府縣には保健衛生の局部が確立せられ,末端機構としての全國七百有餘の保健所は着々整備せられ,結核,急性傳染病の死亡率,乳兒死亡率の減少等色々な面に著しき效果を擧げている。
このたびの明るい講和が,われわれに自主獨立の立ちあがりを要求している今日,今後の我が國厚生行政の發展を期するには,今日の公衆衞生活動の現實内容を反省し,その缺陥を補正するために,全醫界が之に關心を持ち,夫々日常の仕事を通して公衆衞生活動に奉仕する必要がある。而して我々醫師は,民衆と結び付き,社會の民主化運動に貢献し,健康な社會生活を打樹てなければならない。
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