綜説
インフルエンザの流行病學的考察
福見 秀雄
1
1豫防衞生研究所第二細菌部
pp.251-261
発行日 1949年3月25日
Published Date 1949/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200435
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私はこゝで,インフルエンザを流行病學的に詳細に考察してみたい。
インフルエンザと言へば私達はすぐに.大正7,8,9年のあの世界的な大流行,Pandemic Influenzaを思ひ出す。それほどインフルエンザは,Pandemicな性質とむすびつけられている。併し,1933年にインフルエンザの病原體としてインフルエンザ,ヴィールスが發見され,その基礎のもとに次々と新しい研究が進められ,インフルエンザ,ヴィールスによつておこる病氣をインフルエンザと命名することが出來るようになると,この病氣の流行病學は面目を新たにせられねばならない。その流行病學の研究乃至考察はあくまでも,ヴィールスを中心として展開されねばならない。
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