新刊紹介
—川畑 愛義 著—實用環境衛生學/—入廉山 勝郎 著—農村衛生の實際
洞澤 勇
pp.152-155
発行日 1948年1月25日
Published Date 1948/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200250
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大衆の保健を維持するためには先ず第一に環境衛生を充分によきものにしなければならない。この點,從來の我が國は治療醫學に重點をおきすぎたきらいがある。國民の健康と言へば先ず第一に立派な病院をと考へるのが常道であつた。然し病院も必要であるが國民の保健には環境を衞生的に健全なものにすることが最も必要で效果もそれによつて擧げ得る.アメリカでは第二次大戦に全面的に突入するや先ず國力を増進させるためには環境衞生の改善をと考へ外相會議で眞先にこの點を決定し實行に移してゐる。我國でも終戰後,公衆衞生に充分關心をもつやうになり,一歩一歩前進しつゝあるのは甚だ吾々の心強く感ずる所である。そして該方面に關する参考書も次々と刊行されてゐるが,茲に紹介する川畑博士の「實用環境衞生學」もその一である。
著者は公衆衞生の向上は一にも二にも衞生教育であるとし,衞生技術官の養成の參考書たることを主なる目的として執筆したものである。
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