視点
保健所公衆衛生医師の役得
佐々木 隆一郎
1
1長野県飯田保健所
pp.226-227
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102992
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はじめに
今から考えると,学生時代に岐阜県飛騨地方のお茶が名産の白川町で,3年にわたって大学の予防医学教室の研究活動のお手伝いをしたのが,私の公衆衛生活動の始まりである.初めて参加した最後の日に,町の方々が出してくださった五平餅(みたらし団子くらいの大きさ)を30串も平らげてしまったことが,卒業後2年半の研修途中で,大学に連れ戻されてしまった原因だろうと考えている.
当時,研修を行っていた750床の岐阜県の病院で,日々,救急患者,治療法が必ずしも確立していないがん患者さんの闘病をお手伝いしていた.五平餅の恩義だけではなく,「これはもとを絶たねばだめだ」と感じたことも,しばらく予防医学の道に身を置いてもよいかなと考えた理由である.
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