資料
住宅型有料老人ホーム入居者にかかわる看護,介護関連職と主治医との連携の実態
小川 裕
1
1しろにし診療所
pp.686-690
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102818
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はじめに
平成12(2000)年4月に介護保険法が施行されて13年が経過し,地域に定着しつつあるが課題点も少なくない.医療と介護の連携もその1つである1).近年,要介護者の増加や家族の介護機能の変化を背景として,介護の確保,医療費や介護費の増加対策などの観点から,さまざまな施策が講じられ,それに伴い各種の高齢者向け住宅,施設が多様な設置主体により運営されるようになってきている.これらの施設においては,従来の療養病床,介護老人保健施設などに比べて医療との連携が不十分になる可能性があるが,施設の利用者に医療需要がどの程度発生し,どのような対応が必要になるか,あるいは介護側から医療側に対してどのような連携が求められるかに関する実践的な検討はみられない.
本研究は,高齢者向け住宅の一形態である住宅型有料老人ホームに入居中の高齢者について,定期の受診(外来,訪問診療)時以外に対応が必要となる医療需要を含めて,介護側から医療側に求められる連携の内容と頻度について実践的に検討し,これら施設での医療確保のあり方,医療と介護の連携のあり方を検討するための基礎資料を提供することを目的としている.
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