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あとがき・次号予告
阿彦 忠之
pp.922
発行日 2012年11月15日
Published Date 2012/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102599
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わが国における疾病のスクリーニングの先駆けは,結核の集団検診でした.対象者の設定から検査(胸部X線等)の精度管理,および事後管理に至るまで体系化された検診は,とても大きな成果をあげました.この成功体験の影響は大きく,結核検診を雛形にしたスクリーニング手法が,がんや循環器疾患などの非感染性疾患対策にも次々導入され,適用範囲が拡大しました.
しかし,本号で祖父江先生と大島先生がご指摘のように,疾患によってはスクリーニングの有効性や効果などが証明されていない段階で広く検診(健診)が実施され,混乱を招いたものも少なくありません.メタボに着目した特定健診も,その一例と言えそうです.混乱の原因は,どこにあるのでしょうか.
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