連載 人を癒す自然との絆・24
エイズ患者とペットを支える
大塚 敦子
pp.552-553
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102163
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1990年代,私はワシントンDCに住み,HIV/AIDSとともに生きる人々のドキュメンタリーに取り組んでいた.当時はアメリカでもまだエイズに対する怖れや偏見が強く,家族からさえも疎外されるエイズ患者が少なからずいた.
そのとき強く印象に残ったのは,私が取材していた10人ほどのHIV感染者やエイズ患者のうち,ほとんどの人が犬や猫などのペットと暮らし,その存在を大きな支えと感じていたことである.免疫システムの低下している人たちがごくあたりまえに動物と暮らし,彼らの主治医もそれを支持していたことに,驚き,感心したものだ.
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