連載 衛生行政キーワード・65
健やか親子21の第2回中間評価について
森岡 久尚
1
1厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課
pp.439-441
発行日 2010年5月15日
Published Date 2010/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101811
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健やか親子21のこれまでの経緯について
健やか親子21は,21世紀の母子保健の取組の方向性と指標や目標を示したものであり,関係者,関係機関・団体が一体となって,2001(平成13)年から10年計画(策定当時)で取り組む国民運動計画である.母子保健に関する主要な課題として,①思春期の保健対策の強化と健康教育の推進,②妊娠出産に関する安全性と快適さの確保と不妊への支援,③小児保健医療水準を維持・向上させるための環境整備,④子どもの心の安らかな発達と育児不安の軽減の4課題を設定し,61指標(策定当時)とその目標を定めている.
健やか親子21の策定時に,10年計画の中間年である2005(平成17)年に,それまでの実施状況等を評価し,見直しを行うこととされたことから,「健やか親子21推進検討会」を設置して,第1回中間評価が実施された.第1回中間評価においては,当時,直近値が出ていた58指標の分析が行われ,41指標(70.7%)が目標に向けて良くなっており,17指標(29.3%)が良くなっていないことが判明した.また,食育や歯科の新たな指標等を追加し67指標とするとともに,今後,①思春期の自殺と性感染症罹患の防止,②産婦人科医師,助産師等の産科医療を担う人材の確保,③小児の事故防止をはじめとする安全な子育て環境の確保,④子どもの虐待防止対策の取組の強化等に特に重点的に取り組んでいくこととされた.
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