連載 PHNに会いたい・7
―産業保健―企業のCSR(社会的責任)とPHNの役割
荘田 智彦
,
五十嵐 千代
1
,
原田 江利
2
,
宮沢 恵美子
3
1富士電機リテイルシステムズ(株)
2東京急行電鉄(株)健康管理センター
3前東京急行電鉄(株)健康管理センター
pp.240-246
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101285
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私が企業に働く保健師の活動に関心を持ったのは,平成14年9月14日,第40回健康管理研究協議会(主題「健康管理の盲点を探る」に外部講師の1人として参加させてもらった時に始まります.この会が産業保健職の医師や看護職の方が中心にやってこられた歴史のある研究会だということもその時知りました.職域内の専門職で続けられてきた研究会が40回を記念して,外部から健康管理の問題点を指摘してもらい,今後の反省点につなごうという意図で呼んでいただいたのが,私ともうお1人,富士電機冷機相談役・前社長の小峯達男氏でした.私は健康管理を受ける国民の立場から,産業が国民の生命や健康に負っている社会的責任という観点から『パブリックヘルスと健康管理』というお話を,小峯氏は『経営者が考える社員の健康』という話をされました.
小峯氏の講演は優れた経営者の社員の健康観ということで,戦後復興期からの日本の経済の推移と労働者に求められてきた健康管理の歴史的視点の推移を概観された上で,広い意味の「健康」という問題は,企業の非常に重要な競争理念になっていくのではないかという,とても示唆に満ちた内容のあるお話でした(『健康管理』2003.6,小峯・荘田).
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