特集 統合医療への期待―21世紀の予防医学と健康づくり
相補・代替医療の実際
3.温泉療法の科学と有効性
久保田 一雄
1
1群馬温泉医学研究所
pp.116-119
発行日 2008年2月15日
Published Date 2008/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401101252
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日本人は一般に温泉好きで漠然と健康によいと信じている.疲れた時の一番人気は何といっても温泉である.また,難治の病にかかると,最後の救いを温泉に求める場合もある.まさに温泉は万病を癒す神秘の泉,魔法の泉である.
古来,日本人は湯治と称して温泉に病を癒す穏やかな効能を求めてきた.ところが現代人はそのような湯治には満足せず,生活習慣病である高血圧症や糖尿病,さらにはがんにまでその効果を期待している.科学的検証はほとんど行われていないのに,効能が一人歩きしている.
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