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母乳育児をすすめるために―「赤ちゃんにやさしい病院(BFH)」をご存知ですか?
永山 美千子
1
1日本母乳の会
pp.534-537
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100909
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分娩施設での取り組みが母乳育児成功のカギ
今,母乳育児を望む母親たちが増えてきている.妊娠すれば,90%以上の母親たちは「母乳で育てたい」と答える(これは学会発表などをみても数々の調査からも明らかである).分娩施設では母乳育児が進んでいない現況だが,しかし,「母乳で育てることが最良」と医療者も話している.
母乳育児成功の大きなカギの1つは,分娩施設における母乳への取り組みである.「日本母乳の会」は2001年に,日本全国の産科施設での母乳育児アンケート調査を実施した.これは厚生科学研究の一環であるが,これだけ大規模な調査は日本で初めてである.約4,700の産科施設にアンケートを送り,回答は1,480余り,回答率は32%.結果,母乳育児に取り組んでいる施設は約87%で,13%は「母乳でも人工乳でも良い」と答えている.「87%が取り組んでいる」と聞くとかなり母乳が普及しているように思うが,母乳だけで退院していく母子は少ない(つまり,すでにこの時点で人工乳を飲み始めている赤ちゃんはたくさんいるのだ).しかし,「赤ちゃんにやさしい病院」に認定されている施設は,開業産科では95~98%以上,病院産科でも約90%の母子が,母乳だけで退院している.
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