特集 アニマルセラピー
盲導犬活動のこれからの課題
日比野 清
1
1佐野短期大学社会福祉学科
pp.958-961
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100198
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わが国に盲導犬が初めて紹介されたのは,1938(昭和13)年に盲導犬オルチーを連れたアメリカの盲導犬使用者F.ゴードン(Forbus Gordon)が東南アジア旅行の途中来日し,全国各地で講演会が行われた時1)であった.また,わが国の盲導犬育成事業の先駆けとなる実践研究が独自に開始されたのは,1957(昭和32)年に現アイメイト協会会長の塩屋賢一氏による国産第一号の盲導犬チャンピーの誕生を成功させたことであった.
それからすでに約半世紀が経過し,盲導犬の普及・理解は徐々に深まってきてはいるものの,未だ十分とは言えないが,この数年間で社会福祉基礎構造改革の一環として盲導犬事業や活動も大きく変わりつつある.2000(平成12)年に改正された社会福祉事業法(現社会福祉法)において,初めて「盲導犬訓練施設を経営する事業・盲導犬の貸与」が第2種社会福祉事業(翌年4月1日施行)として認められた.
本稿では,わが国におけるこれからの盲導犬活動(育成・貸与事業および普及)の課題について,盲導犬の育成・貸与およびその需要と供給の現状を踏まえながら明らかにしていきたい.
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