連載 医師が保健所研修にやってくる―ピンチをチャンスに変える保健所を目指せ!・4
―保健所の宝の活かし方③―臨床に近い保健所事業
川島 ひろ子
1
1石川中央保健福祉センター
pp.751-754
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100153
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保健所研修が含まれている「地域保健・医療」は,研修カリキュラムの2年目に組み込まれている.つまり,1年にわたる内科,外科,救急の勉強を終え,ほんのちょっと臨床医らしいことができるようになった頃に,保健所研修が始まるのである.卒業したての初めの1年間は,毎日が緊張を要する初経験の連続で,多分ほとんどの研修医たちは,精神的にも肉体的にも疲れ果てた状態にあるだろう.しかし,それにもかかわらず,毎日少しでも多くの臨床経験を積んで,1日も早く先輩たちのようになりたいと願っている.
そんな研修医たちは,保健所研修は,大事な臨床研修を途切れさせる不本意なものと考えるかもしれない.中でも特に,自ら保健所を選択した訳ではない研修医は,腹立たしい思いを持っているかもしれない.このような者も含め,研修医たちに「保健所に来てよかった」と感じてもらうためには,受け入れ側のわれわれが,できるだけ工夫をこらす必要がある.
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