特集 保存期CKD患者に対する慢性腎臓病透析予防指導管理料導入後の多職種介入の現状と課題
保存期CKD患者に対する慢性腎臓病透析予防指導管理料導入後の多職種介入の現状と課題—理学療法士の立場から
平木 幸治
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1聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーションセンター
pp.29-32
発行日 2026年4月30日
Published Date 2026/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134473270280010029
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I.はじめに
2024年度の診療報酬改定において,糖尿病以外の慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)患者を対象とした「慢性腎臓病透析予防指導管理料」が新設された.これにより,すべての原疾患における保存期CKD患者に対し,多職種チームによる集学的治療の実践が制度面からも強力に後押しされることとなった.かつて保存期CKD患者に対しては,運動による腎機能悪化を懸念して「安静」や「運動制限」が画一的に指導されてきた.しかし近年,適切な運動療法は腎機能を悪化させないばかりか,腎機能低下の抑制や心血管イベントの発症予防,さらにはフレイル・サルコペニア対策に寄与するとのエビデンスが蓄積され,治療の考え方は「安静」から「運動」へと劇的なパラダイムシフトを遂げている.
多職種介入の有効性については,Abeら(2023)の多施設共同研究により,チーム医療による集学的治療が推算糸球体濾過量(estimated Glomerular Filtration Rate:eGFR)の低下速度を有意に抑制し,その効果が2年間持続することが示されている.特に,チームを構成する職種数が多いほど腎複合アウトカムの発生リスクが低下し,理学療法士が関与している場合には,関与しない群と比較して発生リスクが低いことが報告されている.このように,多職種チームに運動療法の専門家である理学療法士が参画する意義は極めて高いと思われる.
本稿では,新たな管理料導入後の現状を踏まえ,理学療法士の立場から保存期CKD 患者への介入の実際と課題について概説する.
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