Close-up 診療報酬の仕組み
診療報酬改定に伴うリハビリテーション料の変遷
佐々木 嘉光
1
Yoshimitsu SASAKI
1
1公益社団法人日本理学療法士協会
キーワード:
理学療法料
,
リハビリテーション料
,
歴史的変遷
,
包括化
Keyword:
理学療法料
,
リハビリテーション料
,
歴史的変遷
,
包括化
pp.461-466
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091505520590040461
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はじめに
保険医療サービスに対する対価として,医療機関が保険者から受け取る報酬を「診療報酬」と呼び,その額は診療報酬点数表に明記された「公定価格」によって定められている1).診療報酬は保険適用とする診療行為の範囲を定める「品目表」と,それぞれの診療行為の公定価格を定める「価格表」としての性格を合わせもっている2).
診療報酬は,社会情勢や医療技術の進展に応じて定期的に改定されてきた.そのなかで,かつての理学療法料,現在の疾患別リハビリテーション料の改定は,社会のニーズに対応する重要な役割を果たしてきた.
本稿では,特に理学療法料を中心に,診療報酬改定の歴史的変遷を振り返りながら,疾患別リハビリテーション料に改定されたことによる影響や,理学療法士の専門性の希薄化という課題について考察するとともに,未来に向けた課題を整理する.

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