特集 ロボット支援手術Two Step Up
企画にあたって
ロボット支援手術Two Step Up
近藤 幸尋
1
1日本医科大学医学部 泌尿器科学講座
pp.727
発行日 2025年8月20日
Published Date 2025/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523930790090727
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先月号に続き,今号ではロボット支援手術の“Two Step Up”として,より実践的な内容に踏み込みます.前号では各ロボット機種の基本構造や操作性の違い,術者が意識すべき特性を中心に取り上げましたが,今回はその知識を土台として,泌尿器科領域におけるロボット支援手術の“応用編”ともいえる実践的アプローチを紹介します.
泌尿器科は,腎,尿管,膀胱,前立腺と多様な臓器を対象とし,各手術にはそれぞれ異なる解剖学的課題とテクニカルデマンドが存在します.特に,手術回避例や小児手術例,ハイステージ症例など,いわゆる“困難例”では,ロボット手術の柔軟性と拡大視野が真価を発揮します.しかし一方で,操作の自由度が高いがゆえに,術者の戦略的判断力や手技の洗練度が強く問われる局面も増えてきます.

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