顔面認識AIの形成外科への応用

Application of artificial intelligence-based facial recognition technology to plastic and reconstructive surgery

　形成外科では，頭頸部がんや脳腫瘍の切除により生じた顔面の欠損および機能的障害の再建を行っている。左右対称な顔貌を再建することは術後の整容性を決める重要な要素であるが，これまで対称性・整容性の解析は術者の印象に基づく主観的・定性的な評価が散見されるにとどまっていた。筆者は，異なる術式の優劣を比較し外科治療を改良・洗練するために，客観的かつ再現性のある指標が必須であると考え，人工知能（AI）を用いた顔面対称性の評価手法を開発してきたため紹介する。