増大号 何度でも見たい! 一般検査パーフェクトガイド
8章 一般検査室の安全管理
検体別検出リスクの高い病原体と必要な防護具や設備
中村 彰宏
1
1天理大学医療学部臨床検査学科
キーワード:
一般検査
,
標準予防策
,
尿検査
,
糞便検査
,
消毒
Keyword:
一般検査
,
標準予防策
,
尿検査
,
糞便検査
,
消毒
pp.928-931
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540080928
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はじめに
一般検査室では,尿,糞便,髄液,体腔液など多様な臨床検体を日常的に取り扱っている.これらの検体は主に尿沈渣検査や糞便検査などの形態学的観察を目的として処理されるが,細菌,ウイルス,真菌,寄生虫などの感染性病原体を含む可能性がある.したがって,一般検査室での検体取り扱いは常に感染リスクを伴う作業であることを理解しておく必要がある.
一方,一般検査部門に従事するスタッフは,微生物検査部門と比較すると,日常的に病原体を扱う機会が少ない.そのため,感染防御やバイオセーフティに関する教育や意識が十分でない場合もあり,検体取り扱いに伴う潜在的な感染リスクが見過ごされる可能性がある.特に一般検査では検体の開封や攪拌など直接操作を行うことが多く,飛散や接触による曝露が生じる可能性がある.
近年は新興・再興感染症の出現や薬剤耐性菌の増加,無症候キャリアの存在などによって,日常検査で扱う検体にも感染性病原体が含まれる可能性が高まっている.本稿では一般検査室で取り扱う主な検体について,想定される病原体リスクと感染対策の基本的な考え方を整理し,必要な個人防護具(personal protective equipment:PPE)や作業上の注意点について解説する.

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