書評
国循・天理よろづ印 症例とエコー×イラストで学ぶ 成人先天性心疾患[Web動画付]
中川 義久
1
1滋賀医大・循環器内科
pp.361
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540030361
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国循×天理×ACHD,納得の一冊として推薦します!
『国循・天理よろづ印』の名を冠したシリーズ第2弾,『症例とエコー×イラストで学ぶ 成人先天性心疾患』は,初作『心エコー読影ドリル』をさらに発展・深化させた一冊です.「国立循環器病研究センター」と「天理よろづ相談所病院」という,わが国を代表する二つの施設の叡智が融合し,相乗効果によって誕生した書籍といえます.
国立循環器病研究センター(国循)は,日本で2番目のナショナルセンターとして1977年に設立され,先天性心疾患を含む循環器疾患の克服に取り組んできました.一方の天理よろづ相談所病院(天理)は,1966年に奈良県で開院し,翌年には年間100例を超える体外循環手術を達成.黎明期には心房中隔欠損症や心室中隔欠損症が多く,後にファロー四徴症,大血管転位,総動脈幹,単心室などの複雑症例も増加しました.小児循環器領域の田村時緒先生らの尽力により,天理は全国から先天性心疾患患者が集う拠点として発展しました(p.49コラム参照).そして小児期に手術を受けた患者たちが成人へと成長し,現在も同院でフォローを受けている—この歴史の積み重ねこそが,「成人先天性心疾患」という分野の成熟を象徴しています.

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