Clinical Engineering 32巻5号 (2021年4月)

特集 入門 ダイアライザ,ヘモダイアフィルタの基礎

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血液透析は,おもに拡散を利用して尿毒素を血液から除去する.血液透析濾過は,拡散に濾過をプラスすることにより大きな分子の除去を積極的に行うものである.本稿では,この拡散と濾過の原理について解説し,さらに血液透析と血液透析濾過の原理について述べる.

ダイアライザの最近の傾向 村上 淳
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最近の傾向というか,ダイアライザの開発・改良に関する普遍的なテーマは「溶質除去効率と生体適合性の向上」であり,血液透析治療の黎明期から,変わらずにずっと取り組まれてきたものである.本稿では,これらに関する最近のトレンドを中心に紹介する.

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ヘモダイアフィルタは種々の膜素材のものが実用化され,生体適合性向上のためさまざまな工夫が凝らされている.単にアルブミン漏出量を低減するだけでなく,補充液量によって漏出量が制御可能な製品も開発され,血液透析濾過(HDF)の治療目標に応じた機器選択が可能となりつつある.

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個々の患者に適切な血液浄化器が選択・使用されるためには,血液浄化器を正確に性能評価する必要がある.血液浄化器の性能評価は,(一社)日本透析医学会が策定した性能評価基準に基づいて行われる.

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現在,ヘモダイアフィルタの性能評価法については規定されたものがない.ヘモダイアフィルタの除去の特徴であるα1-ミクログロブリンの除去率やアルブミン漏出量と相関するin vitroでのヘモダイアフィルタの性能評価法の確立が必要である.アルブミン漏出量は,全血系の血液濾過実験によりふるい係数を測定する方法がよいと考えられる.α1-ミクログロブリンの除去率については,分子量3万領域の代替物質を使った性能評価法が検討されている.

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ダイアライザおよびヘモダイアフィルタの生体適合性が低い場合,補体や血球成分などが活性化される.本稿では,前半は補体と凝固因子,血球の活性化のメカニズム,後半は血小板に焦点を当て,血小板の活性に影響を与える透析膜の因子について解説する.

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(一社)日本透析医学会が提唱した「血液浄化器の機能分類2013」におけるダイアライザ,ヘモダイアフィルタの機能分類の内容を説明した.浄化器選択の際必要となる基本的な考え方を示しているが,ヘモダイアフィルタについてはその後種類も増えたことから,分類や性能評価について見直しの議論が現在行われている.

執筆者紹介

本特集執筆者から一言!

連載 今,臨床工学技士が知っておきたい COVID-19 up to date

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コロナ禍において,医療従事者のメンタルヘルスの問題や早期退職などが懸念される.ストレス耐性を高めるためにはレジリエンスを保持することが不可欠であり,院内研修の実施が望ましい.感染症に対する意識は心理学的個人差があり,感染対策はマニュアル通りにはいかない.この溝がもたらす対人トラブルの防止にも配慮が必要である.ソーシャルサポートの活性化やアサーティブネスを心がけた対人関係のあり方を見直すべきであるとともに,ストレスの緩和にはマインドフルネスが効果的である.これを契機として,ストレスチェック制度を有効活用した職場環境改善を積極的に行い,快適な職場づくりを実現してもらいたい.

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Clinical Engineering
32巻5号 (2021年4月)
電子版ISSN:2432-1265 印刷版ISSN:0916-460X 学研メディカル秀潤社

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