特集 ロコモティブシンドローム,サルコペニアとフレイル:それらの概念・現状と将来展望
特集にあたって 人生100年時代
中村 耕三
1
1東京大学名誉教授
pp.7-7
発行日 2017年10月20日
Published Date 2017/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.10_0007-0007
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人生100年時代へ向けての新しい人生の過ごし方,戦略の必要に迫られている。このような背景において,ロコモティブシンドローム,サルコペニア,フレイルの概念が提唱されている。サルコペニアはその名前の由来どおり,加齢に伴う筋量低下を中心課題とし,加えて筋力,身体機能を評価する考えである。フレイルは高齢者を個人の身体機能,認知機能などだけでなく個人をとりまく社会環境要因を含め,高齢者を多面的に捉える概念である。その多面性はICF(国際生活機能分類)のコンセプトにも一致する。一方,ロコモティブシンドロームは運動器障害による「立つ」,「歩く」という移動機能の低下した状態を示す概念である。移動・歩行機能を重視している点に共通点はあるが,3つの基本的なスコープには違いがある。
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