特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第5部 知っておきたい精神疾患 各論3:気分症・統合失調症・物質使用症・パーソナリティ症
1 うつ病
櫻井 準
1
1杏林大学医学部精神神経科学教室
pp.180-186
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000679
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Summary
1.うつ状態と思われる患者を診る場合は,まず,紛らわしい意識混濁や認知機能低下,およびうつ状態を呈する外因を否定する.
2.うつ病の診断は,「In SAD CAGES」という語呂で覚えられる代表的な9症状のうち,5症状が2週間続くことからつける.
3.患者の訴えを傾聴し支持的に接する.可能な限り短期的・長期的な目標を設定し,その見通しを共有する.
4.軽症例では基礎的な介入が,中等症以上では抗うつ薬が,治療に推奨されている.抗うつ薬は副作用の違いなどを考慮して,SSRI,SNRI,ミルタザピン,ボルチオキセチンから選択する.
5.治療が難しそうなケース,難渋しているケースでは,専門医療機関と連携する.
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