臨床例
白髪染め使用による過敏性肺炎と考えられた1例
室井 貴子
1
,
浅井 芳人
,
杜 ぶん林
1平塚市民病院 呼吸器内科
キーワード:
Prednisolone
,
肺胞炎-外因性アレルギー性
,
毛髪染剤
,
過敏症-薬物
,
胸部CT
,
すりガラス様陰影
Keyword:
Drug Hypersensitivity
,
Hair Dyes
,
Alveolitis, Extrinsic Allergic
,
Prednisolone
pp.267-271
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020162751
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症例は72歳、男性。白髪染めを使用後、呼吸困難になり救急搬送され、低酸素血症と胸部画像検査で両側肺びまん性すりガラス陰影を認めたため緊急入院した。気管支鏡検査を施行したところ、気管支肺胞洗浄液中のリンパ球が有意に増加していた。ステロイド治療開始により病態は改善した。原因精査したところ、使用していた白髪染め(酸化染毛剤)1剤のオープンテストがday 3で(+++)であった。他に原因となる疾患は認めないため、白髪染め使用による過敏性肺炎と考えられた。夏型過敏性肺炎の報告は多いが、毛染め使用により肺障害が生じた報告はまれである。今回、白髪染め使用による過敏性肺炎を生じたと思われる症例を経験したので報告する。
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