特集 統計的分析手法と研究デザイン
統計学的分析手法 2元分割表関係
隈丸 拓
1
1東京大学 大学院医学系研究科医療品質評価学講座
キーワード:
コホート研究
,
統計
,
発生率
,
症例対照研究
Keyword:
Cohort Studies
,
Case-Control Studies
,
Statistics as Topic
,
Incidence
pp.733-739
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021217826
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●臨床疫学で用いられるアウトカム発生の指標として発生リスク(割合)と発生率があり、いずれも対象とする観測期間を定義することが重要である。●曝露とアウトカムとの関連を示す指標として、発生リスク差や発生率差などの絶対効果指標、そして発生リスク比や発生率比、オッズ比などの相対効果指標がある。対象集団における曝露のインパクトを考えるうえでは絶対効果指標が優れている。●コホート研究デザインはベースラインの曝露の状態をもとにフォローアップ中のアウトカムの発生を評価する。発生の指標、関連の指標を推定することができる。●ケース・コントロール研究デザインはアウトカムの有無で分けた群ごとに曝露のオッズを評価し、関連の指標を推定する。仮定が正しければより効率的にコホート研究デザインと同等の妥当性の推定を行うことができる。
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