特集 産婦人科における素朴な疑問と解説(2)産科編
歯周病が妊娠合併症と関連するのはなぜ?
相澤 志保子[小峯]
1
,
相澤 聡一
,
早川 智
1日本大学 医学部病態病理学系微生物学分野
キーワード:
歯周疾患
,
胎盤疾患
,
妊娠合併症
,
Porphyromonas gingivalis
Keyword:
Porphyromonas gingivalis
,
Placenta Diseases
,
Periodontal Diseases
,
Pregnancy Complications
pp.1217-1220
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2023015696
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歯周病は,早産・低出生体重,妊娠高血圧症候群などの妊娠合併症のリスクとなり得ることが報告されている.歯周病は歯周組織における複数の菌による慢性の感染症・炎症疾患である.口腔内の細菌は血行性に胎盤に移行する可能性が指摘されており,歯周病罹患妊婦の胎盤からは歯周病原因菌が検出されることがある.菌による直接的な胎盤傷害と母体の免疫系を介した胎盤傷害による胎盤形成不全・機能不全が妊娠合併症の発症に寄与する可能性がある.
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