特集 インバウンド感染症の外来診療―国際イベント開催時の輸入感染症対策
◉外来診療の実践知識 症状から捉えるインバウンド感染症の診断・治療
④下痢
中村(内山) ふくみ
1
1都立墨東病院 感染症科 部長
キーワード:
急性下痢症
,
慢性下痢症
,
感染性腸炎
,
腸管寄生虫
Keyword:
急性下痢症
,
慢性下痢症
,
感染性腸炎
,
腸管寄生虫
pp.123-128
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000120
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Summary
下痢症状を主要とするインバウンド感染症の診療アプローチも基本は同じである。感染性腸炎であることが多く,急性か慢性か,国籍,いつから来日したかなどの患者背景と丁寧な問診から病原体を想定し,必要な検査を行う。日常診療で遭遇することが少ない寄生虫が鑑別にあがる。感染性腸炎以外の他疾患の全身症状の一つとして下痢が現れている可能性に注意が必要である。インバウンド感染症に対応できるよう,感染対策を含め,日頃から備えておくことが重要である。
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