特集 インバウンド感染症の外来診療―国際イベント開催時の輸入感染症対策
◉外来診療の基礎知識 インバウンド感染症の疫学と診断・治療
③侵襲性髄膜炎菌感染症
関谷 紀貴
1
1がん・感染症センター都立駒込病院 感染制御科 医長/臨床検査科 医長/院内感染対策室長
キーワード:
侵襲性髄膜炎菌感染症
,
マスギャザリング
,
予防内服
,
4価髄膜炎菌ワクチン
Keyword:
侵襲性髄膜炎菌感染症
,
マスギャザリング
,
予防内服
,
4価髄膜炎菌ワクチン
pp.87-92
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.34426/kk.0000000114
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Summary
侵襲性髄膜炎菌感染症は,日本でも低頻度ながら報告されている。ヒトで問題となる血清群は6種類あり,近年の日本はY,B,C群が多い。マスギャザリング関連の輸入例報告は複数あり注意を要する。既知の感染リスク,ワクチン接種歴なし,比較的短い潜伏期間で発症した急性の発熱,意識障害・強い頭痛・点状出血/紫斑などの随伴症状,急速進行性の経過や血圧低下,多臓器不全を示唆する採血異常などを認める場合,高次医療機関への早期紹介も検討する。高リスクの医療従事者は,ワクチン接種を積極的に考慮する。
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