特集 これで解決! 臨床化学検査のピットフォール
(CHAPTER 03)検査工程(analytical phase)のピットフォール
(SECTION 02)異常検体 3)M蛋白・異好抗体 (2)予測不能な罠,異常蛋白によるピットフォール ❷T-Bilの偽反応
清宮 正徳
1
1国際医療福祉大学 成田保健医療学部 医学検査学科
pp.1357-1361
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.32118/mt53131357
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症例
背景情報
T-Bilの酵素法による測定において,試料と第1試薬を混合した後,吸光度が急上昇後に低下する傾向を認め,低下傾向は第2試薬添加後も続いた(図1-b).T-Bilの測定値は1.5mg/dLであった(表1).
原因究明のためにT-Bilの第1試薬1mLに当該血清を1滴添加したところ,白濁した.本検体を生理食塩液で2倍に希釈して測定した結果,試料と第1試薬混合後の低下傾向は第2試薬添加後には安定し,T-Bilは0.5mg/dL(測定値0.25mg/dLの2倍)と算出された(図1-b).確認試験として本検体をバナジン酸酸化法で測定した結果,酵素法で認められた混濁は発生せず,T-Bil測定値は0.5mg/dLであった.
白濁の原因として異常蛋白の可能性が考えられたため,蛋白電気泳動および免疫固定電気泳動を実施した結果,IgM-λ型のモノクローナル蛋白が確認された.

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