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特集 人工冬眠がもたらす次世代医療に向き合う
冬眠動物に学ぶ “衰えない筋肉”
-――低代謝状態による筋恒常性維持機構
Learning from hibernating animals
――Mechanisms maintaining skeletal muscle homeostasis under hypometabolic conditions
宮﨑 充功
1
Mitsunori MIYAZAKI
1
1広島大学大学院医系科学研究科生理機能情報科学
キーワード:
冬眠
,
骨格筋萎縮耐性
,
筋サテライト細胞(SCs)
,
能動的低代謝
Keyword:
冬眠
,
骨格筋萎縮耐性
,
筋サテライト細胞(SCs)
,
能動的低代謝
pp.1073-1077
発行日 2026年9月19日
Published Date 2026/9/19
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298121073
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冬眠動物は,数カ月に及ぶ不活動・絶食環境下においても著しい筋量低下を示さない.本稿では,冬眠動物における骨格筋維持機構について,近年の知見を概説する.従来,筋量維持には筋タンパク質合成亢進が重要と考えられてきたが,冬眠動物の骨格筋では,むしろ全身代謝を低下させた状態で,タンパク質合成・分解の双方を抑制しながら筋恒常性を維持している可能性が示されている.さらに近年,冬眠動物の筋サテライト細胞(SCs)は,低温環境下で “再生を急がない” 特殊な待機状態へ移行することも明らかとなってきた.これらの知見は,冬眠研究が単なる特殊な動物の生理現象解析ではなく,“限られたエネルギー環境下で,いかに生体消耗を抑えながら身体機能を維持するか” という生理学的原理の理解につながる可能性を示している.

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