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第1土曜特集 膠原病のすべて
膠原病の病態解明
自己免疫疾患におけるレアバリアント研究の最前線
Investigation of rare variants in autoimmune diseases
庄田 宏文
1
Hirofumi SHODA
1
1東京大学大学院医学系研究科内科学専攻アレルギーリウマチ学
キーワード:
自己免疫疾患
,
レアバリアント
Keyword:
自己免疫疾患
,
レアバリアント
pp.360-364
発行日 2024年2月3日
Published Date 2024/2/3
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28805360
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自己免疫疾患は一般的には多因子疾患と考えられている.自己免疫疾患の遺伝的リスクについては,近年の遺伝学的研究の進展により,その全体的な特徴が明らかになってきている.ゲノムワイド関連解析(GWAS)により,自己免疫疾患の発症や病態に関連するcommon SNPs(single nucleotide polymorphisms)が多数同定されているが,これらの個々のSNPsによる影響の大きさは限定的と考えられている.一方で,頻度的には希少であるが疾患発症などの表現型に強い影響を及ぼす遺伝子変異(レアバリアント)が,特に家族集積例から同定されており,全ゲノム配列解析の進展により,多くのレアバリアントが同定されつつある.本稿では自己免疫疾患,特に全身性エリテマトーデス(SLE)におけるレアバリアント研究につき,現在の考え方と最近の研究の進展につきまとめる.
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