Japanese
English
特集 (新規)抗腫瘍薬~光と影~
治療
免疫チェックポイント阻害薬―副作用のマネジメント―
Immune checkpoint inhibitor―management of side effects―
吉野 公二
1
Koji Yoshino
1
1がん研有明病院皮膚腫瘍科
1Dermatologic Oncology, Dermatology, The Cancer Institute Hospital of JFCR
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
immune-related adverse event
,
ステロイド
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
immune-related adverse event
,
ステロイド
pp.373-379
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002905
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●免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連有害事象(immune-related adverse event:irAE)のマネジメントを行う際に,薬剤ごとのirAEの種類や頻度,また同じ薬剤でも投与する癌種により出現するirAEが異なる点を理解しておくことが重要である.
●irAEのマネジメントの基本は対症療法,免疫チェックポイント阻害薬の休薬,ステロイド全身投与ならびに免疫抑制薬投与となる.ステロイド全身投与はirAEの重症度により投与量・投与法が異なるが,経口投与はプレドニゾロン 1mg/kg/日,静脈投与ではメチルプレドニゾロン 2mg/kg/日を初期投与量として治療を行うのがよい.
●ステロイド減量は4~6週間かけて漸減していくことが多いが,具体的な方法は不明確である.初期投与量を1~2週間投与後に10mgずつ減量していく方法もあるが,現病の状況を把握しながら患者個々の対応が望まれる.
●irAEの可能性が否定できず検査結果を待ってからの治療介入は予後悪化因子とされているので,躊躇せず治療する.
(「ポイント」より)
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