特集 真菌症2021
Editor's eye
浅井 俊弥
pp.677-677
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002564
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COVID-19パンデミック下の“universal masking”の効果で,昨冬はインフルエンザの流行がなかった.風疹や夏場の手足口病の発症も少なく,UVによる誘発が少なかったためか口唇ヘルペスの患者も少なかったように思う.ウイルス感染症の発症はヒトを取り巻く環境によって大きく左右されることが明らかとなった.さて,真菌症はどうだろう.
グローバル化によって本邦でみられるようになったTrichophyton tonsurans(T.tonsurans)や,ペットブームの影響でヒトに感染をおこすようになったArthroderma benhamiae(A.benhamiae)などが目新しい.一方でスポロトリコーシスは減少傾向で,獨協医科大学で45年間に経験した症例の統計からも明らかである.
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